【考える葦】

某男性アイドルグループ全活動期メンバーで、左利きな彼(稲垣吾郎)を愛でる会

『影裏』と『ゴロウ・デラックス』

2017年10月5日放送の『ゴロウ・デラックス』第268回目のゲストは、デビュー作で第157回芥川賞受賞された小説家、沼田真佑さん(38歳)

これまで数々の芥川賞直木賞受賞された作家が出演された『ゴロウ・デラックス』

 

芥川賞直木賞受賞作家出演
西村賢太苦役列車(第144回芥川賞)」(2011年4月21日&2011年4月28日)

黒田夏子abさんご(第148回芥川賞)」(2013年3月21日)
朝井リョウ「何者(第148回直木賞)」(2013年8月1日)
桜木紫乃ホテルローヤル(第149回直木賞)」(2013年11月21日)
柴崎友香「春の庭(第151回芥川賞)」(2014年9月18日)
黒川博行「破門(第151回直木賞)」(2014年9月18日)
小野正嗣「九年前の祈り(第152回芥川賞)」(2015年2月5日)
西加奈子「サラバ(第152回直木賞)」(2015年2月5日)
又吉直樹「火花(第153回芥川賞)」(2015年8月6日)
羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド(第153回芥川賞)」(2015年8月6日)
東山彰良「流(第153回直木賞)」(2015年8月6日)
滝口悠生「死んでいない者(第154回芥川賞)」(2016年2月25日)
本谷有希子異類婚姻譚(第154回芥川賞)」(2016年2月25日)
・青山文平「つまをめとらば(第154回直木賞)」(2016年2月25日)
村田沙耶香コンビニ人間(第155回芥川賞)」(2016年9月8日)
荻原浩「海の見える理髪店(第155回直木賞)」(2016年9月8日)
山下澄人「しんせかい(第156回芥川賞)」(2017年2月23日)

※なお、放送では大々的に芥川賞直木賞受賞作家が同時ゲスト出演されるようになった2014年9月からでしたが、受賞作品による出席のゲストもリストに掲載しています。

 

そして今夜は、芥川賞受賞会見で“本当に光栄です。1本しか書いてないっていうのがありますよね……何か、例えばジーパン1本しか持っていないのにベストジーニスト賞みたいな”と第157回芥川賞を見事デビュー作『影裏』で受賞した沼田さん。文壇界にすい星のごとく現れた話題の新星は一体どんな方なのか。今夜が初めてのテレビ出演でガチガチに緊張している沼田さんにたっぷりお話を聞きます。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 受賞の知らせはどこで聞いた?

実は文藝春秋の近くにあるカフェで編集者の方と一緒にいたところ、まず最初は沼田さんのほうに電話がかかっていたのに直接本人には電話がかかってこないようなことを聞いたため、携帯電話を鞄の中に入れていて気づかず。次に編集者宛に電話が入り、すぐに沼田さんにも受賞が伝わったと。

そして受賞会見がラフな格好だったのは、まさに部屋着というか、シャワーを浴びた後に羽織るような、浴衣みたいなシャツで出てしまったからで、本人もまさか自身が受賞するとは想像していなかったのもあるそうです。ちなみに、番組出演はそれなりのシャツを着ているそうですw そんな今夜の課題図書は、

 

影裏 第157回芥川賞受賞

影裏 第157回芥川賞受賞

 

 

【影裏あらすじ】 
首都圏から岩手県へ転勤した30代の会社員、今野。同僚で釣り好きの日浅と知り合い、友情を育むが日浅の転職で疎遠になってしまう。そうした中、東日本大震災が起こり、営業で釜石にいた日浅が被災したかもしれないと知る。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 「影裏」を読み解くためのキーワード①『描写力』

 

芥川賞選考委員:高樹のぶ子氏談
自然描写が非常に優れていると私は思いました。特に魚とか、川とか、まあ、あの岩手の自然を描く筆力というものは私は買いました。
2017年7月19日芥川賞選考委会見より

 

その選考委員を唸らせた描写力が発揮されている岩手の大自然を描いたシーンを外山さんが朗読します。

 

外山:岩手というところは、じつに樹木が豊富な土地がだと夏が来て改めて思う
とにかく山地が多く川が多い。
それだけ森林の密度も濃厚だから、いたるところに生き物の気配がひしめいている。
川辺や谷間の林道を釣り歩いていて、釣りそのものに、倦きがくることはたしかにあった。
だが少し視線をめぐらせると、対岸の沢胡桃の喬木の梢に、コバルトブルーの小鳥がいたり、林の下草からは山棟蛇が、本当に奸智が詰まっていそうに小さくすべっこい頭をもたげて水際を低徊に這い出す姿を目の当たりにした。
一種の雰囲気を感じて振り仰いだら、川づたいの往還に、立ち枯れたように直立している電信柱のいただきに、黒々と蹲る猛禽の視線とわたしの視線がかち合ったりした。

『影裏』より一部抜粋

 

なぜ岩手を舞台にして書こうとしたのかといえば、やはり知っている場所だからこそ一番説得力があるので、実際に近所で車で5分ぐらいのところにある描写している場所を今回は沼田さんに案内してもらいました。山奥にある渓流の綺麗すぎるところはロマンチックすぎて格好悪いから選びたくなくて、あえて普通のところに流れている川を扱いたくて、近所の生出川を選んだ沼田さん。

釣りをしなくても、ただぼ~としに来たりと沼田さんもよく来る生出川。

 

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場所としてはここら辺を想定したものの、時には植物だとかは上流の方とかいろいろ混ぜて書いたそうです。吾郎さんらが読んだ内容そのものがここにあり、まさに描写だと吾郎さんはVTRを見ながら感じたそうです。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 「影裏」を読み解くためのキーワード②『マイノリティ』

 

芥川賞選考委員:吉田修一氏談
セクシャル・マイノリティを恋愛や性愛を通さず書いている。と絶賛
2017年7月19日芥川賞選考委会見より

 

【影裏あらすじ】 
主人公・今野の元恋人で性同一障害を抱える副嶋和哉がSRS(性別適合手術)を受け、女性として登場する。

 

そんな吉田さんが絶賛するシーンを吾郎さんが主人公の今野、そして副嶋を外山さんが朗読します。

 

吾郎:モニターの時刻表示を確認すると、二十二時五十七分。
まだそうみじめさばかり誇張されて伝わる時刻でもない。
充電コードはぶらさげたまま<電話帳>から副嶋和哉の名前をさがした。
副嶋(外山)「びっくりした、なんか突然って感じで」
記憶の中の面影と合わない、穏やかな女性の声だった。
副嶋(外山)「まあ何でもだいたい突然なんだけどね」
別れる直前の夏だったか、SRS(性別適合手術)を施術するつもりだと和哉が公言していたことを、わたしは思い出した。
今野(吾郎)「変になつかしくなってさ、別に用事ってないんだ。だから無意味な電話なんだよ」
副嶋(外山)「用事がなくっちゃ連絡しちゃいけないわけ? わたしが朝したメールだって、無意味だもん」
今野(吾郎)「いってみればあれの反応なんだよな。そっちのメールがきっかけになって、こんな時間まで消え残ってて、しまいには電話してるっていうさ」
副嶋(外山)「そうじゃないかなと思ってわたしもとった」

『影裏』より一部抜粋

 

なぜセクシャル・マイノリティを描いたのかと言うと、沼田さん自身も生きている間にそういう方に知り合い、お友達になって会うことはあったと。結構大変なんだろうなと思ったり、彼女の言葉が印象が残っていて、助けたいとかではなくふっと出てきたと。小説の中ではマイノリティをテーマにされているのかと問う吾郎さんに対し、沼田さんは“いろんな状況で人はマイノリティになると思うんですよね吾郎:うん、そうですね)そういうものをすくう。すくうというのは助けるのではなく、ザルですくうというか、すくいとるのが文学の役割の一つだと思って”と語ります。吾郎さんも“何かこう芥川賞作品ってやっぱりそういうマイノリティとか、そういったものが根底に絶対ありますよね”と肯定しますが、沼田さん曰く、案外偶然だと。沼田さんは小説の大枠は決めるものの、そこから小説を書いていくと自然とそれていくらしく、それは“小さくまとまるなよ”と作品から呼び掛けられているようで、あえて沼田さん自身も失敗を覚悟でそちらの道を選んで書かれるそうです。そういうコントロールできなくなったときが“一番良いパフォーマンスが出来る”と頷く吾郎さん。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 「影裏」を読み解くためのキーワード③『東日本大震災

 

芥川賞選考委員:高樹のぶ子氏談
決して震災というものを全面に押し出した小説ではないですよね。これはこうひそやかに一歩引いているんですが、人間関係を描くことで、それを取り囲む大きな自然の怖さというものに言及していると、私はそういうふうに思いました。
2017年7月19日芥川賞選考委会見より

 

今回、芥川賞受賞作品の中では初めて東日本大震災が描かれたことでも話題に。そのシーンを吾郎さんが朗読します。

 

吾郎:あの日早朝から家を出て、午前中は契約を求めて釜石市内の住宅地を回り、けれど振るわず、あるいは首尾よく契約をもらって安堵した日浅が、さてここからは自由時間だと海岸沿いに車を走らせる。
十四時四十六分。
ソイやアイナメマコガレイなどではち切れそうなクーラーボックスに腰をおろして、日浅は海を見ている。
ふと凄まじい揺れを、足もとから全身に感じて立ち上がり、思わずいったん、顔を空に向ける。
テトラポットを軽くひと舐めするように、黒々と濡らして消える波の弱音を聞く。
この数十センチの小波はしかし、あの大津波の第一波なのだ。

『影裏』より一部抜粋

 

影裏』は2010年~2011年の話で、あの時代の人や社会を書こうとすれば自ずと震災の匂いがしてくると東日本大震災を取り扱った理由を沼田さんはそう語ります。ただ、沼田さんご自身はその時代の人を書いただけであり、その結果、震災の匂いが立ち上ってきただけであって、途中からは意識はしたものの、当初から書こうという意思の上で書かれたものではないそうです。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain タイトルを『影裏』にした理由

影裏』という言葉にまったく意味はなく、作中に“影裏”みたいな言葉を自分で毛筆で書いて、それを飾ってそうな70代ぐらいの人が登場する。その書かれる言葉はなんでも良かったものの、何となく“影裏”という言葉を書いていそうなイメージがあったので、それをタイトルにした沼田さん。ただ読まれた吾郎さんらは“影裏”という感じは話や作品としてすごくしたと。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 地元初サイン会に密着

岩手県としては初の芥川賞作家となった沼田さん。当然、県内の本屋さんでは受賞を知らせるポップを作って祝福ムード。

 

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そこで地元で開催されたサイン会に『ゴロウ・デラックス』もお邪魔すると、会場にはサイン会の抽選に当たった100名のファンが。そして地元テレビ局からの取材陣も。初のサイン会に緊張するそぶりもなく、一人、ひとりのファンに話しかけ、丁寧に対応する沼田さん。中には地元ということもあり、沼田さんが勤めている塾の生徒さんも。ただ反応は“あぁ……”ともの凄く薄いものでしたがw ちなみに生徒さんに本の感想を尋ねると“先生を想像しすぎて、真面目に本を読めなかったです”という可愛らしいコメント。

 

www.iwanichi.co.jp

初の芥川賞作家ということで、地元の方々は岩手県民として誇りに思うと。ただご本人は“吾郎そっとしておいてほしいタイプの方なのにね。書きたい人なの。もう嫌なの、TVとか。マイクとか付けられて。しょうがないですよ、だって芥川賞取っちゃったんだもん。次会ったとき、羽田さんみたいになってたら僕ビックリしますよ。すっげえ喋って出てきたら”とりあえず、吾郎さんの中で羽田さんはオチにしてもいい人なんだというのが伺えます。かつてその場所にいたのは西村さんだったのにw

ちなみに『影裏』は新人純文学作家の登竜門とも呼ばれる文學界新人賞も受賞しており、ダブル受賞の快挙を成し遂げているのです。⇒文學界新人賞受賞作・候補作一覧1-123回|文学賞の世界

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 気になる賞金の使い道は?

文學界新人賞(50万円)⇒車検・自動車税国民年金の滞納で使い果たす。

芥川賞(100万円)⇒こちらは貯金しましょうという吾郎さんに、まだちょっと国民年金が……と沼田さん。無事に貯金できたのでしょうか?

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 山田くんの消しゴムハンコ

 

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とにかく、収録始まった当初は真っ白な顔色で、ガチガチに緊張していた沼田さん。まさにそっとしておいてほしいタイプな沼田さんにとり、芥川賞を受賞したとはいえ、TVに出るなんて想像外だったのかもしれませんが、初のTVが無理に盛り上げたりすることもなく、ただゲストに楽しんでほしいとおもてなしをする吾郎さんと外山さんの『ゴロウ・デラックス』だったのは良かったのかもしれません。まさにそういう繊細な部分も含め、久しぶりに小説家というパブリックイメージにあった作家さんだったように感じました。

 

ゴロウ・デラックス 
〒107-8066 TBSテレビ『ゴロウ・デラックス』御中
〒107-8066 TBSテレビ『編成部』御中
『ゴロウ・デラックス』ご意見・ご感想大募集!| TBS (感想宛)
視聴者サービス部宛メッセージフォーム|TBSテレビ(要望宛)

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain Book Bangさん&番組関連ネット記事

 

www.bookbang.jp

e-talentbank.co.jp

『編集長 稲垣吾郎 #40』(2017.10.04放送分)

10月4日(水)に放送された『編集長 稲垣吾郎』の第40弾。そしてエリアフリー&タイムフリーになってからの放送第1弾♪

 

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吾郎稲垣吾郎です。僕が編集長となって皆さんと一緒に女性誌を作っていくというラジオ番組。今週はどんなネタが届いているのか。さあ、“編集会議を始めよう♪”」
2017年10月4日(水)『編集長 稲垣吾郎 #40』より一部抜粋

 

■「GORO's Column」……編集長は自分へのご褒美を買うことはありますか。もし買うとしたら何を買いますか。私は金曜日の夜に喫茶店で甘いものとコーヒーを楽しみながらゆっくりするのが自分へのご褒美です。

f:id:kei561208:20170403190324j:plain まあ、基本的に自分に優しいタイプなんでね。何かず~っと自分を縛りつけて、この瞬間にこんなときだからご褒美っていうことはあまりなく本当に好き勝手にやらせてもらっているので、ねえ。何か申し訳ないんですが。そうだなあ、まあ、Gさんはこれ何、甘いものを喫茶店で、ああ、いいですね、うん。まあ、美味しいものを。そっか、まあ、そういった意味では僕なんかあの~お休みの日とか、何か昼間にちょっと贅沢なランチとかね、1人でね。鰻とかね、良くないですか、何か。鰻って何か夜食べにいかないじゃないですか、何となく。昼で一番何か贅沢なもの、何か天ぷら屋さんとか、鰻屋さんとか。焼き肉って昼間からちょっと重い感じがしますけど。まあ、ね。あの~たまにありますね。昼下がりにう巻きとかも頼みながら。いいですよね、精がつきますし。ううん、そんな感じでしょうか。

 


Goo Goo Dolls - Come To Me [Official Music Video]

 

■「GORO's Search」……さあ、今週はですね、第5回編集会議を開きます。全国の記者の皆さんから寄せられた「GORO's Search」をご紹介していきます。

 

f:id:kei561208:20170413024747j:plain 編集長、こんにちは。空気が冴えて星が美しいのは冬ですが、気軽に星空観測ができるのは夏ですね。そこで日本一の夜空が見られる村、『スタービレッジ阿智』として村おこしをしていらっしゃる長野県阿智村をご紹介いたします。「天空の楽園 日本一の星空ナイトツアー」では、全長2,500メートルのゴンドラで、標高1,400メートルの山頂に登って美しい星空を見られるそうです。また、プロジェクションマッピングで宇宙空間を楽しむスタービレッジカフェが用意され、期間限定イベントでプロの写真家のアドバイスを受けながら、の撮影会も企画されております。
f:id:kei561208:20170403190324j:plain はい。ということで。標高でも1,400メートルまで登って星空見るって、これキレイですね。ふ~ん、撮影会も出来るんだ。星空とかって撮影するの難しそうですもんね。う~ん、だからプロの方のアドバイスを受けながら。いいっすね、うん。流れ星が見えちゃったり、ときにはUFOが見えちゃったりして。ねえ、ちょっと興味深いです。

 

sva.jp

 

f:id:kei561208:20170413024747j:plain 編集長、こんばんは。『無限レシピ』をご存じですか。Twitterから始まったご飯が止まらないという無限にご飯が食べられるレシピです。うん、Twitterなんですね。Twitterなんで140文字のレシピ。家にあるものですぐに作れる、安い食材、など食材の作り方もとてもお手軽で、最近は料理本も出版されているほどです。編集長は毎日凝った料理を作られているイメージなので、時短手頃レシピのイメージではありませんが、編集会議に取り上げてください。

f:id:kei561208:20170403190324j:plain ふ~ん、これ、平野レミさんみたいな感じじゃないですか、どっちかって言うと。簡単レシピみたいな。Twitterなんですね。ん~、すごいですよ、これ。無限レシピで①「無限ピーマン」という料理なんですけど、ピーマンをまずぶった切る。ツナ缶、調味料を入れてレンジでチン、完成。ダメでしょ。どうなの? ピーマンが苦手な人にもこれがあれば無限にご飯が止まらない。あ~、でも美味しそうじゃないですか、写真。ピーマン切って、何? ツナ缶入れて調味料、何か、何だろう。ごま油とか? ああ、ごま油じゃない。ああ、あってますね、ごま油。鶏ガラスープの素。うん、白ゴマも入れて、チンして。ああ、でも美味しそうだねえ。レンジでチン料理ってありますもんね。それで火が入るっていう、実際にフライパンとか使わなくてもいいっていう。あっ、これいいね。おつまみとかで。ツナ缶じゃなくて、ツナ缶っていうのがなあ。でもどうなんだろうなあ。でもいい出汁が出るんでしょうね、うん。
ま、続いて。無限のレシピ「無限ナス」またナスをぶった切る、ツナ缶、調味料入れてレンジでチン。豆板醤と鰹節をお好みで。完成。これ写真、まあ、ほぼほぼ料理として、料理法としては一緒ですよね。調味料入れてレンジでチンして火が入れば、料理になるか、うん。これもツナ缶ですね。ほう、なるほどね。
僕だったら、ゴーヤでやるな。ちょっとゴーヤチャンプル風で、うん。卵とかも入れて。じゃあ、フライパンで作ればいいよね、うん。簡単じゃないよね、そんなに。でも簡単ですよ、ゴーヤチャンプルって、うん。まあ、そんなに簡単に作んなくても良くない。まあ、でも男性とか、ね。料理そこまでしない人とかも、もちろん時短手頃でやりたい方は。

でも白米が無限に止まらないっていうのがそこが僕は気になるんですよね。白米、無限に止まらなかったら太るよ。うん、ご飯は好きですよ、僕も。ただ無限に止まらないってちょっと怖いイメージがあるんですよ、逆に。うん。ちょっと興味はありますよ、レシピ自体は。何かいっぱい否定している雰囲気出していましたけど。うん。無限ナスと無限ピーマンね。僕は絶対ゴーヤでやりたいですよね。うん、ゴーヤチャンプル風で。卵もだってさあ、待って待って、卵もレンジで火が入るじゃないですか。だからさあ、溶き卵にしてさあ、ゴーヤ入れてさあ、で、まあ、いいですよ。そんなに好きだったらツナ缶入れて。で、鶏ガラスープの素入れたら、まあ、それが味になるからね、うん。調味料ですよ。で、まあ、ごま油入れて。で、レンジでチンすれば、無限ゴーヤチャンプルの完成じゃないですかね、多分。うん、いやいや、なんだかんだ、ねえ、無限レシピに嵌まってしまいましたね、はい。

 

f:id:kei561208:20170413024747j:plain 先日、花屋さんを覗いていたら、瓶詰めされた綺麗な花を見つけました。ピンク・青・黄色・赤・緑・白など色とりどりの素敵なボトルです。『ハーバリウム』というのだそうです。『ハーバリウム』というのは、植物標本という意味で、オイルの中に花を漬け込み、3ヶ月から1年、花が綺麗なまま鑑賞できるというもの。どれぐらい前からあるのかわかりませんが、初めて見た私はその可愛らしさに惹かれお持ち帰りしてしまいました。植物を育てるのが下手な私ですが、綺麗なままの『ハーバリウム』は私の部屋を明るくしてくれています。

f:id:kei561208:20170403190324j:plain はい、写真が。ほう、これは何? オイルが入っているんですかね、瓶の中に。じゃあ、もう漬けてあるっていうこと? 僕もこの間花をいただいて、それがず~っと枯れないんですよね。何か、吹きかけてるんですかね。バラの花が一個だけなんですけど、このぐらいのお菓子みたいな箱に、バラの花が一つだけ入っていて。それが何か色が着色されているんですよ。元々、白いバラだと思うんだけど、ピンクとか、ブルーとかにグラデーションされてて、で、生なんです、花が。あの、プリザーブドとかではなくて。生だから、それを置いておいて、きっと枯れちゃうんだろうなって思って玄関に置いといたら、もう何ヶ月も経ってんだけどまだ枯れてないんですよ。何で枯れないのかな~って思ってるんですけど。あれ、何ですか? 水をあげてるわけでもないのにさあ。でも何かあれも多分そういう、花をこうずっと鑑賞できるための何かオイルではないけれども、何かに漬けてるってことなのかなあ。造花でもないんですよ。あれ何なんだろう、皆さん、ちょっと調べてもらっていいですか? まあ、皆知ってるものだったりしてね。僕もあんまり、花好きなんですけどね。知らなかったんで。触るとでもひんやりして、本当、花、生の花なんですよね。何で持つんだろう。家の気がいいのかなあ。でもさ、バラの花、3ヶ月近く持ってるってないでしょ。うん。ね、でもこれもすごいキレイですよ。何か瓶にねえ、オイルで漬け込んであるみたいな。う~ん、ま、でも何かこういうものが部屋に置くと、もう一つ置くだけでぐっと変わるよね、部屋ってね。お花とか、植物っていうのは。うん。

kinarino.jp

 

f:id:kei561208:20170413024747j:plain 編集長、こんばんは。編集長は『涙活』って知ってますか。泣くことでストレス発散、何と美肌効果もあるそうです。そのために週末とか、意識的に泣けるDVDを見たり、本を読んだりというのが『涙活』です。結構前から話題にはなっていたんですが、私はここ最近たまたま本を読んで泣く機会が続いて、確かに泣いた後は気持ちがスッキリしますね。でも泣いているときの顔って人様に見られるような顔ではなく、女優さんとかとっても美しく泣きますが、鼻も赤くならないし。そして吾郎さんの泣く演技もとても美しいです。美しく泣くためのコツって何ですか、教えてください。

f:id:kei561208:20170403190324j:plain いや、僕はダメですよ、泣く演技は下手ですよ何か、うん。(スタッフ:泣く演技、誰が上手いですか?)泣く演技、誰が上手いかなあ。泣く演技ってでも、やっぱ難しいんですよね、うん。まあ、笑う演技も、演技、難しいですけど。う~ん、わかりますよ、でもこれは、でも俳優さんとか皆抱えてるテーマなんじゃないかな。
まず、一つに女優さんより俳優さんの方が涙出にくいですよね。やっぱり男の人の方が泣くの難しいって言う人が多いし、後、最近では何かあれよ。CGとかで涙足したりとかも出来るようですね、映画とかで。たまにやるらしいですよ。
うん、それは俳優として、ねえ、頑張んなきゃと思ったりしますけれども、うん。まあ、泣けばいいってもんでもないしね。難しいんですよね、何か。泣いてる演技って、僕もいろんな俳優さんとか、女優さんとか見てても思うんだけど、涙がこぼれても、何か水みたいにこぼれてたらあんまり感動しなかったり、何て言ったらいいのかなあ。うん、形だけではないというか。何か涙が落ちなくても、もう泣く寸前みたいな表情が結構感動したりさ。内の身体の、心の中で起こってるものが、ちゃんと表面に、どう表現できるかっていうことが大切だと思うので、必ずしも涙が出るとか、そういうことだけに僕はあまりこだわらないで演技をさせて貰ってますけどね、うん。だから美しく泣くなんてことは考えたことも僕はないですけどね、うん。
でもやっぱり、一つ何かず~っと俳優の仕事やってて思うんですけど、“泣こう”、“泣こう”思ってたら絶対泣けないですね、こういうのって。
よくいるじゃないですか、何か小さい頃飼っていた動物が死んじゃったことを思い出すとかさ、もし自分が何か悲惨な目に遭ったら、ときのことを考えて泣くとかさ。泣こうとする行為じゃないですか、それって。そういうことしたら絶対に泣けないですね、逆に。むしろ何か本当に力を抜いて、まあ、役になりきるというのかな、簡単な言葉で言うと。うん。ね、相手とのキャッチボールだったりするのでお芝居というのは。うん。何か、自然に涙が出てたらいいですよね。泣こうとしないでね。泣く演技に関してはね、うん。
ま、ちょっと話の芯から外れてしまいましたけれども、『涙活』だよね。うん、いいと思いますよ。僕もね、泣きたいときは泣くようにしてますよ、うん。何か、あの高校野球とか見ると普通に泣いちゃいません? 何か。いや、スポーツとか見るとさ、何か感動して、うん。ね、最近で言ったら、だって松山英樹さんがね。ねえ、ゴルフの松山くんがメジャーでね、ちょっと惜しくも敗れてしまったときに、まあ、悔し涙を流して。それを見てもらい泣きですよね。う~ん、スポーツとか見るとやっぱ自然に泣いちゃうなあ、映画とか。人がいると結構堪えますけどね。あんまり泣いているところを見られたくないっていうのは根本的には僕も変な意識があるので、うん。

以上、今回の「GORO's Search」は第5回編集会議でした。

www.ruikatsu.com

⇒吾郎さん自身はダメだと語りますが、個人的には吾郎さんの泣く姿は美しいと思いますし、こう吾郎さん自身が語るように内なるものから湧き出た結果の涙は、演じる役柄の気持ちそのもののようでいつだってとても美しいと感じています。『涙活』の話の芯からやや外れてしまったという吾郎さんですが、本当に早くこの役者さんに演技の場を与えてほしいなと願います。

 

■「GORO's Break Time」……吾郎編集長、こんばんは。『新しい地図』サイト開設おめでとうございます。久しぶりにワクワクしています。そんな私の気持ちにぴったりの曲、CHARAさんの『Tiny Tiny Tiny』をリクエストします。

f:id:kei561208:20170403190324j:plain ねえ、ありがとうございます。ねえ、あのうサイト開設で。ね、あの~まあ、ご紹介させていただいたんですけれども。うん、ねえ、僕もあの~メンバーですからね、もちろん。『Join!』してますから。うん、当たり前ですけれども。はい、ありがとうございます。ねえ、でも本当もっと広げていきたいなと思いますので。皆さんがワクワクしてるように、僕らも相当ワクワクしてるので。ねえ。何か久々のこの気持ちなので、うん。何か本当に嬉しいですね。そうか、こんな気持ちにぴったりの曲なんですね、ちょっと聞いてみたいと思います。

 

f:id:kei561208:20170411005834j:plain CHARATiny Tiny Tiny』

 

■「GORO's Essay」……編集長、こんばんは。先日の『ゴロウ・デラックス』篠山紀信さんの回が面白かったです。また紀信さんが撮る吾郎さんを見られるのを楽しみにしています。

f:id:kei561208:20170403190324j:plain うん、ありがとうございます。まあ、もう本当に20歳ぐらいの頃からお世話になってて。いや、まあでも元気な方ですよね。本当にエネルギッシュで、うん。すごい当たり前ですけど、人をすごい見てるな~というかね、うん。観察力っていうか。まあ、当たり前ですけど、やっぱそういう何か、うん、何か芸術家だから本当、自分の世界だけに没頭して、自分の見たいものだけを見たい、見てる。のでいいのかなあと思いきや、やっぱ篠山さんっていうのはもう本当に何だろうな、すごく冷静で、うん。いろんなものをこう俯瞰で見れる、何かそこがやっぱすごいな~という。うん。何か面白いんですよ、とにかく。何かちょっとしたことでちょっとイラッとして怒ってたりとか、ちょっとイラチだったりして。でも何か、すごい失礼ですけど、そういうところも可愛らしく思えたりとか。何か急に楽しそうに笑ってたりとか。何かね、すごいこう言っちゃ失礼ですけど可愛いおじさまって感じで、昔から僕すごい好きなんですけどね。
早いですしね、写真撮るの。“いっぱい撮る奴は下手なんだよ”とか言ってましたけどね。うん、何かせっかちみたいですよ、篠山さん自身も。でも本当にいい写真をね、撮ってくださって。あの家庭画報もね、すごい綺麗に撮ってもらって、うん。ねえ、やらせてもらって。今後もまたね、撮ってもらいたいですね。何か凄く好きなものとか、美しいと思うものとかが何か共通したものがきっと僕と多いのかなあって。まあ、そんな言い方おこがましいですけれども。何か、そう思いましたね。

 

■「GORO's Music Library」……編集長、こんばんは。朝晩涼しく、もうすっかり秋ですね。秋と言えば遠足、運動会、文化祭など学校行事も盛りだくさんの季節。ということで、学園青春ドラマ「花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜」のエンディング、大塚愛さんの『PEACH』をリクエストします。「イケメン♂パラダイス」というサブタイトルがついているように、小栗旬さんや生田斗真さん、岡田将生さんなど俳優陣も豪華で、イケメンで目の保養になり大好きなドラマでした。そんな中、第9話に臨時教員の役で吾郎さんが登場して、役的には嫌な感じの教師でイラチしちゃいましたが、インテリクールビューティーでこれが目の保養になったのを憶えています。

 


大塚 愛 / PEACH

f:id:kei561208:20170403190324j:plain 懐かしいですね、もう結構前ですよね。『イケメン♂パラダイス』のドラマ自体が、ああ~もう、10年経つの? ね、ちょっとその、ちょっと前に生田斗真さんとドラマとかやらせて、兄弟役だったこととかもあったんで、うん。何かもう知ってる仲だったので。でも何か全然ドラマで僕が共演したときの役柄と生田くんのその『イケメン♂パラダイス』の中での役柄が全然違ったので。あ、こういう演技もできるんだ~とか思いながら、う~ん、ちょっと見てましたけどね。うん。楽しいんだよね、学園青春ドラマって。僕も生徒役でやったこと何度かあるので、うん。楽しいんですよ、本当の学校みたいで。ね、何か、仲良くなって、うん。楽しいですね。何か大所帯のああいうドラマとかやってみたいよね。

 

吾郎「さあ、ここで業務連絡です。今回からですね、radikoのエリアフリーとタイムフリーに対応します、この番組がね。そっか。エリアフリーにより、関東地方以外の方もお聴きにいただけるようになります。また、タイムフリーの機能を使うと今日の放送を1週間以内であれば、お好きなときにもう一度お聴き出来ます。今までよりも聴きやすくなりますので、編集部員の皆さんは毎週編集会議に参加してください、はい。
そういうことで、皆さんからメッセージをお待ちしております。季節感のある話や、ちょっと僕に聞いてみたいことがある方は『Goro'sColumn』に。特集コーナーに取り上げて欲しいことがあれば『Goro'sSearch』。リクエストは『Goro'sBreakTime』。仕事やプライベートな話題は『Goro'sEssay』へ。
メールのアドレスは“goro@joqr.net”。ハガキの方は郵便番号105-8002 文化放送「編集長 稲垣吾郎」まで。お相手は吾郎編集長こと、稲垣吾郎でした。それではまた来週、バイバ~イ♪」
2017年10月4日(水)『編集長 稲垣吾郎 #40』より一部抜粋

 

【編集後記 2017年10月4日(水)#40】

今回の「編集長 稲垣吾郎」は皆さんからのレポートを基に「編集会議」を実施!


この番組はリスナー記者の皆さんから提供されるネタが生命線です!
編集会議から実際に特集に至ったものも数多くあります。
今回は、星空が良く見える村、「無限レシピ」、「ハーバリウム」、「涙活」と、
特集化できそうなものばかりでした。
さて、吾郎編集長からもお知らせがありましたが、radikoの「エリアフリー」と「タイムフリー」に対応となりました。
ぜひ、これからも「編集長稲垣吾郎」をお聴き下さいね。
10月11日までは、好きな時に今回のオンエアをもう一度お聴き頂けます!
<<こちら>>から!
周りの方にもオススメしてくださいね。

 

引き続き、曲のリクエストや、「私は〇〇女子です」という情報、吾郎編集長に取り上げて欲しい話題を送ってくださいね!!

2017年10月4日(水)『編集長 稲垣吾郎 #40編集後記』より 

 

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f:id:kei561208:20170523013943j:plain 番組ネット記事関連

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『安藤忠雄 仕事をつくる -私の履歴書-』と『ゴロウ・デラックス』

2017年9月28日放送の『ゴロウ・デラックス』第267回目のゲストは、表参道ヒルズを建築した日本建築界の頂点に立つ男、安藤忠雄さん(76歳)

建築界のノーベル賞といわれるプリツカー賞を始め、その受賞歴は前人未到の領域。 

 

安藤忠夫、受賞歴
日本建築学会賞作品賞(1979年)
毎日芸術賞(1987年)
日本芸術院賞(1993年)
プリツカー賞(1995年)
高松宮殿下記念世界文化賞(1996年)
・RIBAゴールドメダル(1997年)
・AIAゴールドメダル(2002年)
京都賞思想・芸術部門(2002年)
・UIAゴールドメダル(2005年)
ジョン・F・ケネディセンター芸術金賞(2010年)
後藤新平賞(2010年)

 

その安藤さんの代表作品はといえば表参道ヒルズ、 

 

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東急東横線渋谷駅といった我々に身近な建築物だけに止まらず、 

 

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その活躍の舞台は世界レベル。 

 

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今、世界中から愛される愛される安藤建築の秘密とは? 

 

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稀代の建築家、安藤忠雄。その仕事術と素顔に迫ります。というわけで、本日の課題図書は、

 

安藤忠雄 仕事をつくる―私の履歴書

安藤忠雄 仕事をつくる―私の履歴書

 

 

吾郎さん曰く、若い方に読んでいただきたい本で、自分たちも喝を入れられているような感じがしたそうです。そして登場早々、"凄い、絶望的な……セットやね"『ゴロウ・デラックス』の自慢のセットにコメントの安藤さんw

 

 

安藤さんといえば、有名な"住吉の長屋"などコンクリートで無装飾な建築を作られている方なので、このセットは金色にキラキラ✨と輝いて対照的かもしれません。しかし、絶望的と口にしたのは安藤さんが初めてかも。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 超多忙!進行中の仕事数は?

人気建築家として多忙な日々を送る安藤さん。現在のお仕事状況はというと、"大阪で1件、全国では20件、残りの35件はスイス・フランス・イタリア・ドイツetcといった海外"というのだから驚きです。そんな安藤さんのお仕事を吾郎さんが一番身近に見られるのが表参道ヒルズ。この表参道ヒルズは長年、表参道のランドマーク*1として親しまれてきた同潤会青山アパートを建て替えたもの。歴史ある景観を損ねないように建物がケヤキ並木の高さを超えないよう、安藤さんのこだわりが詰まった表参道の新名所。

 

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吾郎さんは寮があって原宿に住んでいたため、昔の同潤会青山アパートのイメージはやはりすごくあったため、表参道ヒルズが出来た時には結構な衝撃を感じたのだとか。

ちなみに安藤さん曰く、同潤会青山アパートの前は7°の勾配坂だったため、その坂を表参道ヒルズはそのまま中にも引っ張ってきているのです。建築は周囲の環境をどう味方にするのかが大切で、表参道ヒルズは坂を味方にしたのです。また同潤会青山アパートの建物そのものもそのまま少しだけ残しているのは、そこにあったものを残すことも大事だという気持ちから。そんな安藤さん、実はマネージャーはおらず、すべてのスケジュールをご自身で管理されています。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain マネージャーは自分 

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というわけで、貴重な安藤さんのスケジュール手帳を披露していただくことに。9月4日(月)15:30~17:00が安藤さんの回の『ゴロウ・デラックス』収録時間スケジュールなのですね(←そこかよ)いやあ、でも本当にビッシリで、書くスペースを探すほうが大変そう。

そんな過密スケジュールを送る安藤さんですが、実は2014年には胆のう、胆管、十二指腸すべて摘出する手術を受け、その後、すい臓がんも発見。膵臓脾臓を全摘出する大手術を受けます。そんな内臓のほとんど失う手術を受けた安藤さんですが、"先に何かをしなければという希望があれば元気"だと今なお世界中を飛び回っています。その仕事へのエネルギーはどこから生まれてくるのか、そのヒントは半生を綴った課題図書のに。というわけで、安藤さんの半生を振り返った一節を吾郎さんが朗読します。

 

吾郎つらかったのは、ともに学び、意見を交わす友人がいなかったことだ。
自分がどこに立っているのか、正しい方向に進んでいるのかさえわからない。
不安や孤独と戦う日々が続いた。
そうたい暗中模索が、責任ある個人として社会を生き抜くためのトレーニングとなったのだろう。
私が歩んできた道は、模範というには程遠い。が、この一風変わった歩みが、若い人を少しでも勇気づける材料となれば幸いである。

 

安藤さん自身が今までよく問題なく生きてこられたと思うぐらいの模範には程遠い人生、しかしその中にこそ安藤流仕事術のルーツが隠されていたのです。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 17歳、元プロボクサー

たまたま家の近くにボクシングジムがあって、当時、普通の人の給料が1万だった時代に4回戦で4,000円くれると知り、喧嘩してお金が、しかも結構な金額がいただけると知った安藤さんは入団し、1ヶ月ぐらいでプロの選手になったのです(リングネームは「グレート安藤」)。ちなみにボクシング経験は建築に活かされているのかと問う吾郎さんに対し、"人生は誰も助けてくれないということをここで覚えます。四角いリングの中で逃げたら終わり。人生はある意味では戦いだと思っている"から、最後まで戦えるファイティングスピリットを養えたのかもしれません。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 18歳、師匠は自分

そして建築家の道を志していく安藤さんでしたが、家庭経済の問題と自身の学力の問題もあり、大学に行くことができませんでした。しかし、生きなければいけない安藤さんは誰も相手をしてくれないので自分で考え、自分で行動することを覚えます。高校卒業後、京都大学大阪大学に行った友人たちに頼んで教科書を買ってもらい、そうっと入って講義を受講したり、奈良や京都などに行って実際の建築物を見て勉強を。一心不乱で頑張れたのは生活がかかっているから。これで稼がないと生活が出来ないため、人の何倍も学べるのです。その努力は実り、無事1級建築士に合格、28歳で事務所を起ち上げ独立も果たしますが仕事はまったくなく、コンペでは落選続き、空き地を見つけては勝手に設計プランを書いては地主に持ち込み迷惑がられていたという。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 31歳、飲み仲間は政財界のドン

そんな不遇な生活を送っていた安藤さんでしたが、飲み友達には当時サントリー社長であった佐治敬三*2さんが。北新地の飲み屋が並んでいるところに一緒に飲みに行くときにはお金を払わず、佐治さんがいないときにはお金は払わないもののサインをして出ていくのですが、なぜか請求が来ない。 "北新地は請求書が来ないからいいなあ"と口にしたら、ただ単に佐治さんが安藤さんの請求書を支払っていたことが判明しますw

実はある時期まで安藤さんが建築家だとは知らなかった佐治さん。ある日、それを知った佐治さんは安藤さんに有名な建築物の依頼をします。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 1994年『サントリーミュージアム 天保山 

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1994年に大阪・天保山に『サントリーミュージアム』という美術館(2011年以降サントリーは運営に関与せず、現:大阪文化館・天保山設計を安藤さんに依頼する際、何も要求はせず、すべては任せたと佐治さん――――…が、実はこの時期、政財界をザワつかせるある事件が安藤さんを中心に勃発していたのです。それが1995年にアサヒビール社長・樋口さんから京都にある100年前の建物を美術館にしてほしいという依頼で『アサヒビール大山崎山荘美術館』建設を。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 1995年『アサヒビール大山崎山荘美術館 

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お互いに競争相手ではあったものの安藤さんは気にせず、そして佐治さんも樋口さんも良い物作れよと気にはしなかったものの、周囲はやはり互いを気にし、なぜライバル会社の建築を引き受けたのかと非難が。経済界の頂点に立つ人というのは面白い安藤さんを助けてやりたいという気持ちになるのでしょうか、それが結果として安藤さんを成長させるのです。そんな政財界たちのドンの後押しもあり、少しずつ頭角を現しだす安藤さんでしたが、ついにある日、安藤忠雄の名を全国区に知らしめるある代表建築が完了します。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 1976年『住吉の長屋 

 

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1976年、日本建築学会賞受賞した『住吉の長屋はコンクリート打ちっぱなしという建築を住宅に持ち込み、その後の建築家たちに多大なインパクトを与えたというこの家はなんと窓や空調は一切ないという。生活に本当に必要なものは何か、徹底的に突き詰めた結果だそうですが、実は安藤さんの遊び心も満載な作りにもなっているのです。

実は玄関の天井部分はわざと穴を開けており、雨の日などは玄関に入ろうが傘を差していないと濡れてしまうという……当然、玄関もビショビショに濡れてますが。また、真ん中には屋根をなくして中庭を作ったため、2階の寝室から1階にあるトイレに行こうとすれば、屋根のない中庭を階段で下っていかないと到着できないという……こちらも雨の日にはトイレに行くために家の中にいながら傘を差して移動という不便さw

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 究極のエコハウス『住吉の長屋

窓や空調がないということは夏は猛暑、そして冬は極寒で自分の体力にすべてがかかっているわけですが、便利だけが生活ではないと。ちょっと不便があってもいいと思う安藤さんがなぜ利便性というよりは自然との共生を選ぶのかといえば、かつては長屋の住人だった安藤さん。暑いときは暑い、寒いときは寒い。この「生きている」感じがしっくりくるので、それが良い思う人が住む家を建てたと。ちなみに吾郎さんのマンションも中庭があって水が張ってあり、そこがいつもキラキラして気に入っているところなのだとか。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 2004年『地中美術館

住吉の長屋』を始め、数々の住宅建築も手掛けてきた安藤さんのテーマは一貫して、周囲との環境に溶け込む"自然との共生"。その究極ともいえる建物が、 

 

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瀬戸内海の景観を壊さぬよう、一度建てた美術館を地下に埋め戻すという徹底ぶり。ただ、自然との共生を追求するあまり、時にはこんな事態にも。

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 1989年『光の教会

 

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実は依頼主と意見が大激突し、壁に十字架の切れ込みを入れ、そこから光を取り入れるデザインをした安藤さんは、その切り込みにはガラスを入れたくはなかったそうです。しかし、雨風が吹き込んで大変なことになると依頼主に怒られ、渋々ガラスを入れた安藤さん。が、いまだ諦めてはおらず、いつかこのガラスは取ってやるそうです。

ちなみに現在、国立新美術館開館10周年として開催されている『安藤忠雄展―挑戦―』では『光の教会』が原寸大で野外展示場に再現されているので、興味を持たれた方は12月18日(月)まで開催されていますので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

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f:id:kei561208:20170523013943j:plain 自然との共生にかける想い

安藤さんがガラスのある、なしにこだわるのは、自然との共生としてガラスがないようが自然が真っすぐに入ってくるからなのです。そもそも『光の教会』を作ろうと思ったのは1965年ぐらいに初めてヨーロッパへ旅行に生き、ヨーロッパの教会を見て、その光の美しさに感動し、今でも心の中にしっかり残っているのです。"稲垣さんの歌声が心の中に残ってる人はいっぱいいるわけでしょ。我々は建築を通して、心の中に残っていく場所を作りたいと思ったんです"

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 建築家を続ける理由

外山さんに問われて、安藤さんは答えます。 

安藤:皆一緒でしょう。歌い続けている。作り続けている。自分の仕事に誇りを持っていたい。これはもう誇りを持てる仕事が見つかってよかったなと思ってます。
吾郎人の心に残り続けるという、凄く良い仕事ですし、うん。やっぱり人なんですね。人が集る場所。僕らの仕事もそうですけど。
安藤そうですね、うん。そうです。やっぱり……う~ん、やね。は自分の心の中に残るし、あの光キレイだったなあと。いうふうに声もキレイだった。そういうものを作りたいと。だから誇りをかけて、まあ、生きている限りやりたいと思ってます。
吾郎ちなみにご自身はどんな家に住まわれて?
安藤私はマンションに住んでいる。←ちょっと待てとw
外山え?
吾郎え、一番便利なやつじゃですか。
安藤:私は事務所は自分で設計したやつ。
外山そっか、そっか、事務所はね。
安藤事務所は自分の魂がいるところですから、家は便利がいいと。マンション、便利ですねえ~。
2017年9月28日「ゴロウ・デラックス#267」より一部抜粋

 

……なんという見事なオチwww

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 山田くん消しゴムハンコ 

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さすが76歳にして世界中を飛び回り、バイタリティー溢れる安藤さんが感じられた30分でしたが、それだけのバイタリティーがあってこその建築家なのかもしれませんね。常にそういう方と接し、お話を聞くだけでも十分な価値はあると思います。改めて吾郎さんに『ゴロウ・デラックス』という番組が残って良かったなと思います。

 

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f:id:kei561208:20170523013943j:plain Book Bangさん記事

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*1:目印となる特徴物

*2:日本の実業家。元サントリー会長。基礎科学研究を熱心にサポートした実業家としても知られる。