【考える葦】

某男性アイドルグループ全活動期メンバーで、左利きな彼(稲垣吾郎)を愛でる会

データで振り返る『ゴロウ・デラックス』

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2011年4月14日よりTBSの深夜ローカルにて始まったちょっと辛口な読書バラエティー番組『ゴロウ・デラックス』当初は吾郎さんと小島慶子さんがMCを務め、そして2014年4月24日から小島さんに代わってTBSアナウンサーの外山惠利さんとなり、 本好きの視聴者の多くに愛された番組も、出版社や作家さんから惜しまれつつも2019年3月28日の放送で終了となりました。
これまで8年という年月を積み重ね、放送337回、そして322人のゲストを迎えた『ゴロウ・デラックス』の全データを個人で簡単ながらまとめたのでご覧くださいませ。
なお、以前に放送250回、300回を記念してまとめたデータは下記となります。 
※個人で算出しているデータのため抜け等あると思います。あくまで参照程度にお受け止めください。

kei561208.hatenablog.jp 

kei561208.hatenablog.jp

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 出演ゲストの男女比

課題図書の著作者としてコンビやグループで出演された場合はそれぞれの人数をカウントし、放送が2回にまたがる場合もそれぞれカウントしています。課題図書と出演者が違う場合は出演者でカウントしますが、ちょっとしたゲストはカウントせず。また総集編、追悼回についてもカウントせず。

合計
237 119 356

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 出演ゲストの年代別

上記の男女比同様、基本的には課題図書の筆者の出演時年齢で算出。プロフィールを確認しても年齢がわからない方は、確定できないため“不明”でカウント。

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 90代 100代 不明
1 12 73 89 73 39 36 18 6 1 7

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 複数回出演ゲスト

放送が2回にまたがる場合もそれぞれカウント。ただし、総集編、それに類する内容、さらに追悼回についてはカウントしていません。なお、岩下さんは結構出演されていますが、メイン以外はカウントせず。そして名前の後に(※)とあるのは、放送が2回にまたがった回がある人となります。 

5回 ジェーン・スー
4回 伊集院静(※) 岩下 尚史 西村 賢太(※)
みうらじゅん(※)    
3回 春日 太一(※) 又吉 直樹  
2回 阿川 佐和子 秋山 竜次(ロバート)(※) 石井 遊佳(※)
上田 岳弘(※) 楳図 かずお(※) 門井 慶喜(※)
香取 慎吾 北方 謙三 木村 泰司
樹林 伸(※) 清原 亜希 宮藤 官九郎(※)
黒柳 徹子(※) ゲッターズ飯田 西原 理恵子
篠山 紀信(※) 下田 大気 新海 誠(※)
真藤 順丈(※) 鈴木 おさむ 瀬戸内寂聴
宋美玄(※) 祖父江 慎(※) 壇蜜
能町 みね子 林 真理子 東山 彰良
樋口 卓治 町屋 良平(※) 松岡 修造(※)
松本 零士(※) 三谷 幸喜(※) むぎわら しんたろう(※)
ムロツヨシ(※) 本谷 有希子 森 達也
ヤマザキマリ 山田ルイ53世髭男爵)(※) 若竹 千佐子(※)
(敬称略) 

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 芥川賞直木賞本屋大賞受賞作家登場の回

番組で大々的に芥川賞直木賞受賞後に受賞作家が揃って出演となったのは2014年の第151回芥川賞直木賞からとなります。

芥川賞
1 西村賢太 苦役列車(新潮社) 第144回芥川賞
2 黒田 夏子 abさんご文藝春秋 第148回芥川賞
3 柴崎友香 春の庭(文藝春秋 第151回芥川賞
4 小野 正嗣 九年前の祈り(講談社 第152回芥川賞
5 羽田 圭介 スクラップ・アンド・ビルド(文藝春秋 第153回芥川賞
6 又吉 直樹 火花(文藝春秋 第153回芥川賞
7 滝口 悠生 死んでいない者(文藝春秋 第154回芥川賞
8 本谷 有希子 異類婚姻譚講談社 第154回芥川賞
9 村田沙耶香 コンビニ人間文藝春秋 第155回芥川賞
10 山下 澄人 しんせかい(新潮社) 第156回芥川賞
11 沼田 真佑 影裏(文藝春秋 第157回芥川賞
12 石井遊佳 百年泥(新潮社) 第158回芥川賞
13 若竹千佐子 おらおらでひとりいぐも(河出書房新社 第158回芥川賞
14 高橋 弘希 送り火文藝春秋 第159回芥川賞
15 上田岳弘 ニムロッド(新潮社) 第160回芥川賞
16 町屋良平 1R1分34秒(新潮社) 第160回芥川賞
直木賞
1 朝井 リョウ 何者(新潮社) 第148回直木賞
2 桜木 紫乃 ホテルローヤル集英社 第149回直木賞
3 黒川博行  破門(KADOKAWA 第151回直木賞
4 西 加奈子 サラバ(小学館 第152回直木賞
5 東山 彰良 流(講談社 第153回直木賞
6 青山 文平 つまをめとらば(文藝春秋 第154回直木賞
7 荻原浩 海の見える理髪店(集英社 第155回直木賞
8 門井慶喜 銀河鉄道の父(講談社 第158回直木賞
9 島本 理生 ファーストラヴ(文藝春秋 第159回直木賞
10 真藤 順丈 宝島(講談社 第160回直木賞
本屋大賞
1 和田竜 村上海賊の娘(新潮社) 2014年本屋大賞
2 上橋 菜穂子 鹿の王(KADOKAWA 2015年本屋大賞
3 宮下 奈都 羊と鋼の森文藝春秋 2016年本屋大賞
4 辻村 深月 かがみの孤城ポプラ社 2018年本屋大賞
(敬称略)
※第156回直木賞と2017年本屋大賞恩田陸蜜蜂と遠雷』、第157回直木賞佐藤正午『月の満ち欠け』

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 出演ゲストの職業

出演時の職業で算出。またその職業が多岐にわたる場合、ゲスト出演者の仕事内容から主だったものを個人的に判断し、1種類選出しています。小さくてごめんなさい。

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f:id:kei561208:20180206235217j:plain 課題図書ジャンル

出版社や書店などでジャンルを確認し、主なジャンル16種類を選別。
主に発行された出版社で確認、わからない場合はAmazonなどで確認してジャンル別にカウント。 また記載されているジャンルが多岐にわたる場合、内容から個人的に判断してジャンルを確定しています。

文学 143
芸能・エンターテインメント 56
暮らし・健康・料理 22
コミック 22
アート・建築・デザイン 18
人文・思想・宗教 18
ノンフィクション 15
歴史・地理 9
絵本・児童書 8
ビジネス・経済 8
趣味・実用 8
スポーツ・アウトドア 5
政治・社会 3
サイエンス・テクノロジー 1
教育・自己啓発 1
音楽 1

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 課題図書出版社

基本的に『ゴロウ・デラックス』公式HPのバックナンバーに記載されている出版社名でデータ算出。

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データ枠の都合上、出版社名がすべて記載されてはいないのですが、上位10位までが 

1 文藝春秋 36
2 新潮社 34
3 講談社 33
4 集英社 18
5 小学館 15
6 幻冬舎 10
河出書房新社 10
7 KADOKAWA 9
8 朝日新聞出版 7
角川書店 7
中央公論新社 7
9 マガジンハウス 6
ワニブックス 6
10 KADOKAWA / メディアファクトリー  5
光文社 5
ポプラ社 5

当たり前のように大手出版社が上位を占めていますが、最後のほうには芥川賞などで新潮社が課題図書にあげられる機会が多くなり、文藝春秋の1位は変わらなかったものの、デッドヒートの末に講談社を抜いて2位に踊り出たのが面白かったです。
そしてこれまでも語ってきたように、この番組を通じて知る出版社もあり、それぞれ出版業界不況の中、自分たちのカラーを出すべくまだまだ頑張っているのが実感できたのも頼もしかったです。

そして2019年3月28日放送の第337回、ゲストに沢木耕太郎さんをお迎えして残念ながら最後の放送となった『ゴロウ・デラックス』
ここに番組最後に語られた吾郎さんの言葉を残しておきたいと思います。

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 吾郎さんコメント

吾郎さんが大好きなフレーズがあるということで、『ゴロウ・デラックス』最後の朗読。

吾郎『あるとき、年長の作家にこんなことを訊ねられた。
「もし家に本があふれて困ってしまい
処分せざるを得ないことになったとしたら、
すでに読んでしまった本と、
いつか読もうと思って買ったままになっている本と、
どちらを残す?」
「当然、まだ読んだことのない本だと思いますけど」
すると、その作家は言った。
「それはまだ君が若いからだと思う。
僕くらいになってくると、
読んだことのない本は必要なくなってくるんだ」
齢をとるに従って、
あの年長の作家の言っていたことがよくわかるようになってきた。
そうなのだ、
大事なのは読んだことのない本ではなく、
読んだ本なのだ、と。
先日も、書棚の前に立って
本の背表紙を眺めているうちに、
なんとなく抜き出して手に取っていたのは、
トルーマン・カポーティの『犬は吠える』だった。
この『犬は吠えるにおいて、
私が一番気に入っているのは、
中身より、そのタイトルかもしれない。
犬は吠える、がキャラヴァンは進む――――アラブの諺
誰でも犬の吠え声は気になる。
しかし、キャラヴァンは進むのだ。
いや、進まなくてはならないのだ。
恐ろしいのは、犬の吠え声ばかり気にしていると、
前に進めなくなってしまうことだ。
犬は吠える、がキャラヴァンは進む……』

 

 

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外山「さあ、吾郎さん。8年間お送りしてまいりました“ゴロウ・デラックス”いよいよお別れでございます」
吾郎「じゃあ、山田くんもじゃあ、ちょっと最後だから」
山田「はい」
吾郎「消しゴムハンコにはもう本当に、消しゴムハンコに感謝だよね」
山田「はい、そうですね」
外山「それでは最後に吾郎さん、皆さんに一言お願いします」
吾郎「8年間毎週、毎週、楽しみにしてくださった方がいっぱいいたので、うん。終わってしまうのはもちろん少し寂しいんですけれども、本当にこれを続けられたことを本当に感謝していますし、何よりも見てくださった視聴者の方にはもう本当にね、心から感謝しています」
外山「“ゴロウ・デラックス”8年間ありがとうございました」
吾郎「ありがとうございました。はい、いつかまたどこかでお会いしましょう。さよなら~」

『ゴロウ・デラックス』第337回:2019年3月28日より一部抜粋 

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 公式&外山さんTwitter

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※公式さんが3月31日でアカウント削除されるため、今回はスクリーンショットで掲載しています。 

 

f:id:kei561208:20180206235217j:plain 鈴木おさむ氏ネット記事&ブログ 

dot.asahi.com

ameblo.jp

今日という日は特別ではない、365日あるうちの1日なのだとばかりにいつもどおりに、でも迎えるゲストに、お送りする番組構成に新しい旅立ちを迎えるのだと伝えてくれた『ゴロウ・デラックス』は実にゴロデラらしく、そして吾郎さんらしく、外山さんらしく、山田くんらしい終わりだったなと。その最後までブレることのない姿勢が回を重ねるごとに番組内容が良くなり、出版社の、そして作家さんの信頼を得、唯一無二の番組へと成長を遂げることが出来たのかもしれません。
毎週、毎週1冊の本をしっかりと読み、ゲストを迎え、ゲストに心地よく語ってもらい、楽しかったと言ってもらえる番組を作り上げるために彼らが日々努力したものはとても大変だったと思います。でもその形は視聴者にもしっかり伝わったと思います。いつかまた出会えるその日を信じて、今はお疲れ様でした。そして本当に、本当にありがとうございましたとその感謝を伝えたいと思います。 

 

 

感謝の言葉と共に、まずは芥川賞直木賞が発表されたときとか、本屋大賞が発表されたときに特番として機会があれば放送してほしいとか要望も忘れず届けなければね。