【考える葦】

某男性アイドルグループ全活動期メンバーで、左利きな彼(稲垣吾郎)を愛でる会

『美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道』と『ゴロウ・デラックス』《第2幕》

2018年4月26日放送の『ゴロウ・デラックス』第294回目のゲストは、岩下志麻狂気の女優道第2幕ということで、先週に引き続き、日本で唯一の時代劇研究家である春日太一さん(40歳)とスペシャルゲストの岩下志麻さん(77歳)

 

美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道

美しく、狂おしく 岩下志麻の女優道

 

 

春日さんの解説のもと、岩下さんの狂気に満ちた演技論が炸裂した前週。 

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岩下さんの徹底した役作りに吾郎さんも驚愕。今週は映画を知り尽くした春日さんが、もっとも衝撃を受けた岩下志麻さんの狂気が光る映画ベスト3をご紹介。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain ①人格を演じ分けた女優魂

 

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金田一耕助シリーズ・悪霊島(1981年公開) 
監督は夫である篠田正浩。主演は鹿賀丈史
瀬戸内海の小島で起こる殺人事件の謎に迫る。岩下さんが演じるのは寺社の娘「巴御寮人」(妹)色情狂の姉「ふぶき」の2役。実はこの2役は同一人物で、2つの人格を演じ分けた。

 

その人格が切り替わるシーンでとんでもないお芝居をされるわけですが、春日さん曰く、今回のインタビューの中では最も驚いたエピソードだったのが、そのシーンを観終えるなり、「怖いですか?」と確認される岩下さんとモニターに映る役を何度も見比べる吾郎さんw

岩下さんは何と「巴御寮人」と「ふぶき」の人格が切り替わるシーンに自慰を自ら提案したのです。この「巴御寮人」から「ふぶき」に変わるとき、口紅を塗るだけでは「ふぶき」に代わりきれいない何かがあったため、"何か一つ欲しいな"と思っていた岩下さんがフッと閃いたのが自慰という行為。それを監督に提案すると全体的なバランスを考えたいのもあってか、「ちょっと考えさせてほしい」と保留。1~2日してから「了解しました」とOKとなり、シーン撮影がされたそうです。

春日さんとしては女優さんというのは清純派というか、やはり綺麗なイメージを保っていたい方が多いので、本来は監督からこういうアイデアを出されて断ることが多いのに、そこを役柄として必要な演技を自ら提案するまさに「役者」として凄いことだなと。

実はこの「悪霊島」がテレビで再放送されたとき、岩下さんのお宅では臨時の家政婦さんがいらっしゃったそうなのですが、「悪霊島」を観て、翌朝、岩下さんの顔を見るなり"キャー!!"と悲鳴を上げられて、"申し訳ないのですが、今日で辞めさせていただきます"というエピソードが。岩下さんとしては困ったエピソードですが、それだけ岩下さんの演技が迫真に迫っていたということなのでしょう。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain ②あの女優との演技合戦

 

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【疑惑(1982年公開) 
富豪の夫の殺害容疑をかけられた悪女役を桃井かおり、彼女を弁護するエリート弁護士役を岩下志麻が演じた。容疑者の桃井かおり vs 弁護士の岩下志麻女優同士の演技のぶつかり合いが光る作品。

 

春日さん曰く、桃井かおりさんという女優さんは現場でアドリブを仕掛けていく人で、ある種、作品の雰囲気すら変えてしまうところがあり、結果的にそれが良いものになることが多いタイプなのですが、受ける側の共演者にしてみれば大変。そのアドリブをこの映画で岩下さんが受けるわけですが、まったく動じないところが凄いと。

拘置所で弁護士役の岩下さんと対面するシーンでのセリフ「嫌いだなあ、あたし、あんたの顔」は完全なるアドリブ。そのアドリブを受けて、岩下さんはエリート意識が強く、相手が何を言おうが常に上から物をいう役作りをしていたので、瞬き一つせず、逆に文句あるのかという表情をされたのです。

岩下さんは逆にアドリブを入れることが出来ないタイプなので、前日から考えてアドリブを入れてくる桃井さんに対し、"すごい台詞考えてきた!"と刺激になって、すごい勉強になったそうです。ちなみに吾郎さん的には監督さんやカメラマンさんがカット割りを考えてやっているので、アドリブを入れていくのは基本的にはダメだと思うタイプ。受け手側も"あっ、アドリブ入れてきた"と一瞬、そっちの感情になってしまうので……といっても、桃井さんを批判しているわけではないのでそこのところはよろしくw

吾郎さんとしてはアドリブはしないものの、監督によってはお芝居が終わってもなかなかカットをかけない方もいらっしゃるので、その場を繋げていかなきゃいけないのかなと思って、カット尻にあった気持ちを繋げていくことはするそうです。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain ゴロウに蘇る岩下さんの思い出

デビュー当時、ロケの最中、眩しさにすごい瞬きをしてしまった吾郎さん。そのときにスタッフに言われたのが岩下志麻さんは瞬きしないんだぞ!」と。監督さんだったのか、照明さんだったのかはもう定かではありませんが、「岩下さんは瞬きするなと言ったら、永遠に瞬きしないんだぞ! 役者はそういうのをコントロール出来なきゃいけないんだ」と言われたのを、先ほどの瞬きをしない岩下さんを観て思い出したそうです。瞬き一つにも感情が込められ、意味が生まれるため、瞬きをしないことはもちろん、岩下さんは意図してお芝居の中で瞬きをすることもあるのだとか。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain ③禁断の映画製作秘話

 

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【魔の刻(1985年公開) 
禁断の母子愛を描いた映画。
母親役を岩下さん、息子役を坂上忍さんが演じた。受験に失敗した息子を慰めるために体を差し出した狂気の母親を岩下さんが怪演。

 

春日さん曰く、ゾッとした映画。実はこの禁断の母子愛を描いた映画は、岩下さんご自身が熱望した企画だったのです。 「悪霊島」でもそうでしたが、岩下さんという方は常軌とは異なる役柄・芝居に対してものすごい強い熱意をお持ちで、ご自身から飛び込んでいく。演じることで高いモチベーションを持っている方だというのが伝わってきたのですが、このエピソードを聞いて驚きながらも「ああ、なるほど」と納得した部分もあったそうです。

岩下さんご自身は当時、エキセントリックな役がやりたくて、やりたくて、新聞の見出しを見たら、「魔の刻(※原作)と書いてあり、"ああ、これやりたい"と思った岩下さんはすぐにマネージャーに連絡を取り、原作者の方に「映画化するときにはぜひやらせてください」とコンタクトを取ったそうです。エキセントリックな役を望んだのは、"日常から飛びたい"、役を演ずることで"どこかへ飛びたい"というそういう思いが演じるときにはすごくあって、だからすごい飛べる役を探していたのです。

 

吾郎:「狂気の演技を自然に演じる」って難しいことだと思うんですけど、何か岩下さんが思っていること、秘訣というのは?
岩下:そうですね。狂気を狂気と思って演じないで、いかに普通に演じるか。いかに普通に演じて、それが狂気に見えれば成功っていう考え方かな。
吾郎:なるほど。でもそれが一番出来れば僕もいいかなって。驚かせようと思って、わざとおどろおどろしいような表情を作るようなことでは。
岩下:ないですね。
春日:その「鬼畜」の鬼嫁役のエピソードもお話を伺うと、あの女性を狂気の女性とか、怖い女性じゃなくて、「悲しい人間である」と岩下さんは捉えられたので、そういうことだと思うんですよね。一人の人間として捉えて、その心情を追いかけてった結果、その一般の道から離れてしまったんだという精神の行動を把握して、普通の人間として演じているからこそ、その狂気が飛び跳ねた何か別の物として演じないということ。だから僕らどっか地続きに狂気って存在するものかもしれない、というその辺のリアリティを恐らくこのお芝居で感じることが出来るかもしれない。
吾郎:なるほどね、勉強になりますね。その人間を演じていれば狂気になるわけですから、そこに描かれてるものがあるから。
岩下:ええ、そうですね。
2018年4月26日『ゴロウ・デラックス』より

  

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 岩下志麻が語る「演じたい狂気の役」

 

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今、岩下さんが今後の目標としてあげたのは『サンセット大通り』という過去の栄光に縋りつて、最終的に狂気となる女優の成れの果てを描いた役を演じたいそうです。そんな岩下さんのお話を聞く中、春日さんが思いついたのは、セットで並ぶ二人に相手役となる男性の記者役を吾郎さんにしてやられたらピッタリなのではないかと。岩下さんご自身も"ピッタリね!あの役ね!"と。14歳の僕が喜ぶと思うのでと吾郎さんも語るように、いつか機会があれば共演していただければと思います。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 山田くんの消しゴムハンコ

 

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f:id:kei561208:20170523013943j:plain 放送中&終了後春日太一Twitter&ブログ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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