【考える葦】

某男性アイドルグループ全活動期メンバーで、左利きな彼(稲垣吾郎)を愛でる会

『ジブラの日本語ラップメソッド』と『ゴロウ・デラックス』

2018年3月22日の『ゴロウ・デラックス』第290回目のゲストは、慶応義塾大学の現代美術の先生が登場します。というわけで、お勉強の回と思いきや……ライトが落ちるなり、DJの方による音楽と共に吾郎さんの"何だ、何だ"という小芝居が始まり、そしてゲストの方が登場してラップを披露します。 

 

Zeebra「ド派手にかまそうぜ
誰のシマだが知らねえが荒らそうぜ
日本人ナメたのが間違い マジダリぃ
ザコらどもはハジきゃ良い
確かに負けたぜ 戦争じゃ
だけどDISらせねぇ 今の現状は
俺らタフでハードな国際派
まさに選び抜かれたトップファイター
即 階段 ダッシュで駆け上がる
一人取りぁ 取り分も跳ね上がる
自信あんのにゃ やっぱ訳がある
て言うか 世の中 成せば成る」

2018年3月22日(木)『ゴロウ・デラックス』より

 

かつてヒップホップといえば、物騒というイメージが強かったものの時代は変わり、 今やヒップホップは中学校の必修科目となって、さらには慶応義塾大学で初のヒップホップの授業が行われるなど学問の研究も進んでいるのです。今夜はその講師をしているヒップホップ界の重鎮・Zeebraさん(46歳)

1995年、伝説のヒップホップグループ「KING GIDDRA」のフロントマンとして活躍。日本語ラップのレベルを押し上げ、1996年、

 

Zeebra「俺は東京生まれ、HIP HOP育ち
悪そうな奴は大体友達

 

Grateful Days

Grateful Days

 

 

2018年3月22日(木)『ゴロウ・デラックス』より

 

この歌詞で日本語ラップを全国に知らしめた。今夜はそのZeebraさんによる 

 

ジブラの日本語ラップメソッド

ジブラの日本語ラップメソッド

 

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain ラッパーは物騒なの?

実はラッパーは怖いと偏見を持っていたと語る外山さん。それに対し、ロックもかつては怖いというイメージだったのが、時代と共に変わっていったと。音楽のジャンルで新たに生まれたものは他のものに負けちゃいけないと気合を入れてしまため、怖いというイメージを抱かれやすいのではないかとZeebraさん。そう、市民権を得てくるとこうやって本を書いてみたりとかねしちゃうわけなのですw

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2011年のそれまで風営法によって禁止されていたクラブの深夜営業が時代錯誤ではないかと疑問視され始めたころ、Zeebraさんはクラブ文化のネガティブなイメージを払拭すべく活動してきた人でもあったのです。

クラブ周辺のゴミ拾い……夜のクラブで音楽を楽しむ人たちにマナーを守るよう訴える運動もしてきました。

そんなZeebraさんの地道な活動が認められ、渋谷区の夜の観光大使に抜擢。

shibuyajournal.tokyo

そしてついにZeebraさんたちの活動によって風営法が改正され、朝までクラブが営業できるようになりました。そんな彼がラップについて熱く語っている該当箇所を吾郎さんが朗読。

 

吾郎:「ラップは誰かから教わるものじゃない」
っていう人多いですよね。
まあ、自己流でバッチリやれちゃうならそれでもいいんですが、せっかく三十年掛けて気づいたことをシェアしないのは勿体ないと思い、この本を作りました。
日本でのヒップホップを取り巻く現状は本場アメリカと比べるとまだまだ発展途上ですので、誰もが知っている著名ラッパーからアンダーグランドなラッパーまで皆が手探りで活動しています。
それが故に、いろいろな試行錯誤があり、そういった経験が精神面を鍛えます。
もし、あなたが只の歌唱法としてのラップがしたいのではなく、ヒップホップとしてのラップをしたいのであれば、まずはヒップホップを知ることです。
どんな時代的背景がヒップホップを生み出したのか。
なにがヒップホップを世界のポップミュージック史上最も影響力のあるジャンルに押し上げたのか。

 

実は昨年、アメリカの音楽市場でヒップホップとR&Gの売上が全体の売上の25%を占めTOPに。初めてロックの売上を抜きました。

 

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 ヒップホップは今、本場アメリカでは最も影響力のあるジャンルなのです。

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain いまさら聞けないヒップホップ講座

<ヒップホップ4大要素>
①ラップ ②DJ ③ブレイクダンス ④グラフィティアート*1

 

1970年代初頭ぐらいにN.Yのブロンクス*2で始まった文化で、1979年にはSugar Hill Gang『Rapper's Delight』が初めてのラップレコードとして発売され、商業的にも成功を収め、80年代の中ごろにはRun-D.M.C.がラップミュージックを世界中に広めた。 

 


RUN-DMC - Walk This Way (Video)

日本も80年代から近田春夫さんやいとうせいこうさんらが日本語ヒップホップシーンの開拓者として多くのアーティストからリスペクトされている。こうして日本に伝わってきたラップは、今空前のブームとして街中ではフリースタイルラップ*3が繰り広げられ、TV番組やCMにもラップが。 

 

吾郎:ラップとは、歌の手法のひとつ。
リズムに乗せて、韻を踏んで、歌う。
それがラップ。
韻を踏むとは、その「上手いこと言うね」感だ。
言葉遊びをしているだけなんだけどね。
だけど、聴いている人はひざで手を打つように「すごく納得!」ってなっちゃう。
韻って、なんだか納得させられる魔法のようなもの。

 

f:id:kei561208:20170413024747j:plain Lesson.1 魔法の言葉「韻」とは?

【真っ昼間】作詞: Zeebra

 

午前10時部屋の中は既にサウナ
この暑さじゃ目が覚めちまうな
冷房ならあるがのどに悪ぃし
朝起きたとき気分ダリぃし
とりあえずは復活のシャワー
ゴシッゴシッと頭洗いながら
ボブの歌か何か口ずさみ
朝っぱらから風呂場で独りJammin'……

 

この歌詞のどこが韻を踏んでいるのかというと、 

【真っ昼間】作詞: Zeebra

 

午前10時部屋の中は既にサウナ
この暑さじゃ目が覚めちまうな
冷房ならあるがのどに悪ぃし
朝起きたとき気分ダリぃし
とりあえずは復活のシャワー
ゴシッゴシッと頭洗いながら
ボブの歌か何か口ずさみ
朝っぱらから風呂場で独りJammin'……

 

どこで韻を踏むのか、ラップにルールはないものの、一番シンプルに行末で踏んでいき、上の句と下の句で組んでいく(上記歌詞の場合、サウナ→まうな、悪ぃし→ダリぃし……となる)そして単語の母音を合わせていく(例:サウナ/あうあ→まうな/あうあ)

f:id:kei561208:20170413024747j:plain Lesson.2 単語で「韻」を踏んでみよ

「ゴロウ」という名前から思いつく韻はとなり、山田くんが「炎」と答えれば、さっそくZeebraさんは「この番組の司会はごろお、奴の中には燃え上るほのお」と実際にラップの歌詞として韻を踏んだ一例を作ります。他にあるかと尋ねるZeebraさんに吾郎さんは「フォロー」と答え、しかも「司会はゴロー、外山さん頼むよ、フォロー」と先生に完璧と言ってもらえる吾郎さん。

f:id:kei561208:20170413024747j:plain Lesson.3 自己紹介ラップ

ラップの基本中の基本となる自己紹介ラップ。実際にZeebraさんがお手本として、

 

Zeebra「そう、俺がZeebra
俺はヒップホップのプリズナ
今日も捕まったまんまみてぇな
感じだけどもここで教えてぇな
みんなに本物のライミング
それが一番、今日のタイミング
ここTBS
そこでこの後流れるCM
にもぜひ使ってくれ俺を
そんな感じ 黒白オレオ だけど関係ねぇ
このままで戻れよ このラップのレッスンに
だからレッスンAからレッスンB……

2018年3月22日(木)『ゴロウ・デラックス』より

 

CMをくれという自己PRでしたがw、吾郎さんは「ゴロウ・炎・フォロー・今頃心」を使って自己紹介ラップを披露。

 

吾郎「この番組の司会はゴロー
内に秘める燃え上る炎
困ったときは外山がフォロー
ファンに届ける二人のまごころ

2018年3月22日(木)『ゴロウ・デラックス』より

  

f:id:kei561208:20170413024747j:plain Lesson.4 Zeebra先生×ゴロウ・デラックスSPコラボ

最後にZeebra先生と『ゴロウ・デラックス』メンバーで一夜限りのコラボレーションをとなり、外山さんとは初めて歌で共演すると吾郎さんw

その前にラップでパフォーマンスをする際に大事なことを尋ねられ、

 

 

マイクを持って口元に持っていき、親指を下唇の下に押し当てるようにすると常にどんあ動きをしようともマイクとの距離が一定になってオススメだとZeebraさん。そしてコラボする楽曲はZeebraさんの半生を描いた『Street Dreams』より。

 

Street Dreams

Street Dreams

 

 

Zeebra
「ただマイク握りたくて 夜な夜ながむしゃらに ブラザー達かき分けて
あれは1990やたらとファンキー だけれどもただのパンピー
何だこの変なジャパニーズみたいに見られて マジかったりぃ
関係ねぇ かますぜ 16Bar それが見てみな今じゃあ Big Tings Gwaan
テレビに ラジオ 新聞も
世界が動く俺が韻踏むと まさにWorld Is Mine
変わりづらい この世界変えるここFar East Side
何だって本気でやりゃ叶う 成さねばならぬ だから成せばなる
きれいごとだとか言うな マジでうるせぇ 俺のこの人生で証明するぜ
俺がNo.1ヒップホップドリーム 不可能を可能にした日本人
これが俺のスタイル 俺のヴァイブス
ぜってぇ誰も真似できねぇ 俺のライフ」

 


「掴めNo.1ヒップホップドリーム 胸はれ誇り高き日本人
声上げな 声上げな みんな声上げな」

 

吾郎
「俺も東京生まれ団地育ち 高島平 もがき語り明かした
這い上がったよ超急斜面
今じゃアイドル上級者へ
昔はマセガキ 車マセラッティ
肩書アイドル 消えぬ輝き
誰が持ってく今夜のスター
外山田ゴロウ 選んでみな!」

 

外山
「独身 孤独にどっぷり浸かり 冷凍食品が酒のつまみ
つまりこれが惠理の定義
Maybe 今夜も一人 Lady」

 

山田
「サーターアンダギー まるでファンタジー
口の中広がるまったり 沖縄スタイルはそうゆったり
かりゆしウェア肌にピッタリ」

 


「これがNo.1 TV show!不可能を可能にする番組
それがゴロウ・デラックス ゴロウ・デラックス
ぜってぇ誰も真似できねぇ こんなライブ
掴めNo.1ヒップホップドリーム 胸はれ誇り高き日本人
声上げな 声上げな 声上げな みんな声上げな」

2018年3月22日(木)『ゴロウ・デラックス』より

 

f:id:kei561208:20170523013943j:plain 山田くんの消しゴムハンコ

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*1:スプレーやフェルトペンなどを使い、壁などに描かれた落書きのことである。

*2:ニューヨークにある地域で、ヒップホップ文化の発祥地。1970~80年代にかけて犯罪率が高かった。

*3:ラッパー同士が即興ラップで口喧嘩する『フリースタイルバトル』