『東京ワイン会ピープル』と『ゴロウ・デラックス』・後編
2018年1月25日放送の『ゴロウ・デラックス』第282回目のゲストは、先週に続いて日本にワインブームを引き起こした漫画『神の雫』の原作者、樹林伸さん(55歳)
というわけで今週の課題図書も樹林さんの初のワイン小説、
先週は樹林さんのワイン御殿に潜入し、総数4,000本以上あるというワインコレクションを拝見。今週は『神の雫』で紹介され、現在は入手不可能な超貴重なワインや滅多にお目にかかれない超高級ワインまで、ワイン開栓祭りに吾郎さんも大興奮!
というわけで、『ゴロウ・デラックス』ワイン会、後半戦スタートですが、先週に引き続き、ワインを飲む際には樹林作品と同じように様々な例えを使って吾郎さんと外山さんにもワインの味を表現してもらうということで、まずはそのお手本として『神の雫』の一場面を朗読。
ここは!! 最高のレストラン、最高の音楽、最高の娯楽、最高の部屋、そして最高のサービス。ここには人生を豊かにするためのすべてが揃っている。
ぜいたくで決して秋のこない極上の……波の音だ……それじゃあ、まさか……豪華客船―――――。 ……これが、これがワインか――――「シャトー・ペトリュス」'70年」」
『神の雫』より一部抜粋
1本目『ヴーヴ・クリコ イエローラベル』
価格4,000円~6,000円程度。廉価ながら安定した味が楽しめる、樹林さんオススメのワイン。
まずは泡もの、シャンパーニュから。シャンパーニュとはワインの一種。ワインを製造する過程で糖分や酵母が入ったシロップを加え、瓶の中に詰めて2年半以上、場合によっては10年以上の熟成。そして瓶の中で発酵させることで酵母が糖を分解し、アルコールと炭酸ガスが発生。ワインからシャンパンへと変貌を遂げるのです。
吾郎:(香)爽やかです。
(味)う~ん、もう本当にまさに爽快感ですね。この爽快感はま、僕が20歳から乗っていたというマセラティで。スポーツカーで朝の海を見たくて、こう首都高速道路をフルスピードで駆け抜けていくときに、ふと窓を開けた瞬間に、爽やかな風が全身を駆け抜けていくような、そういう爽快感を感じる。
樹林:風を感じるというのはシャンパンらしい表現。後、海に向かって走って行ってる感じ、ある種のミネラル感を感じやすいっていうのは、シャンパーニュってそういうワインなので。
外山:キレッキレなんだけど、すごく爽快な感じで、キレキレといえば私が学生時代に幼なじみに回し蹴りしてクリーンヒットしたことがあったんですよ。そんな感じ。
吾郎:風が吹く感じ。
樹林:そうですね、躍動感ですね。ワインの持っている躍動感をね。
⇒樹林先生、お疲れ様ですw
2本目『シャトー・モン・ペラ2001』
1864年からと歴史は古いが知名度はそれほど高くなく、注目されたのは1998年、天才醸造家と呼ばれるミッシェル・ロラン氏が関わってから注目を浴びる。何と1本の葡萄の木から6房程度しか獲らない品質にこだわった製法で、世界でもトップクラスのワインに育て上げ、専門家による格付けで有名ワインより評価されたのです。さらに驚くことにお値段は2,000円という超低価格!
日本では『神の雫』で紹介されたことにより大ブームとなり、在庫は売り切れ。専門店でも見つけられない超貴重ワインなのです。では試飲をする前に、『神の雫』の中での表現を朗読します。
神崎雫(吾郎):え。い、いや、だから俺はまだワインをいっぺんも飲んだことがないんッスよ。
マスター(山田):それがどうしたの? ワインってのは本来、気軽のポンッと栓を抜いて、仲間と美味いマシ食いながら楽しむモンだぜ。お兄さん?ま、リクツはいいから、グイッとやりな。
(ワインを飲む)
紫野原みやび(外山):どうしたの? 固まっちゃって。
神崎雫(吾郎):い、いや、なんつーか。今、一瞬、音楽が聴こえてきた……。
紫野原みやび(外山):はぁ?
神崎雫(吾郎):なんつったっけな。イギリスの'70年代のロックバンドで。
マスター(山田):あははは、面白いこと言うなぁ、君。でもわかるよ。たぶん“クイーン”だろ。
神崎雫(吾郎):あ!! それだ! どうしてわかったんスか?
マスター(山田):こいつがそういうワインだからだよ。'01年「シャトー・モン・ペラ」
『神の雫』より一部抜粋
飲むとクイーンが聴こえてくる『シャトー・モン・ペラ2001』は色は濃く、煉瓦色が軽く入っている状態。樹林先生が少しエッチな匂いというと、わかりますと。少しムスクとか、麝香の香りと先生のアシスタントと化す吾郎さんw
吾郎:舞い降りてきました。「神の雫」が。本当力強いですね。すっごい力強い。44マグナムですよ。
外山:出た。
吾郎:「ダーディーハリー」ですよ、クリント・イーストウッド。あのハリー刑事。こう力強い中にも何かこう哀愁漂う。
樹林:意外といいというか、懐かしさがあるんですよ。だから力強いワインであるのは間違いないです。だけどこうヒーローって優しいじゃないですか。優しさも持ってる力強さ。
吾郎:ありがとうございます。アシスタントのことフォローしてくれた。
外山:うわあ、本当だ。全然違うんだ。でも最初が凄いグッてくるんだけど、最後がとっても優しい感じになる。私がパッと浮かんだのは、ピエール瀧さん。何かすっごく男らしくって力強いんだけど、バカみたいなこともするし、すっごく優しい。
樹林:ある種、フレディ・マーキュリー。
吾郎:先生、全部フォローしてくれるの。
外山:ねえ、ありがとうございます。
そして3本目は課題図書『東京ワイン会ピープル』の中から選んでいただきました。まずは樹林さんがそのワインをどう表現したのか、朗読です。
最初に鼻腔に飛び込んでくるアロマは、ともかく華やか。
このワインが開いただけで、なんだかその場が、ピンク色の装飾を纏めた舞踏会みたいになってしまう。
艶っぽい瞳に誘われるような気持ちで、目を閉じてピンク色の液体を唇の奥へと誘い込んだ。
また驚いた。今度はもっと。
華やかに飾りたてられた会場に集まった男女が、いっせいに振り返る。
それはただのパーティではなかった。
マスカレード――――――仮面舞踏会だったのだ。
不思議な仮面の下の真実を知りたくなる。
このワインを造った人は、いったい何を求めたのだろう。
このめくるめく官能はなに?
気高さは、どこからくるの?
ドン・ペリニヨン・ロゼ 2004」
『東京ワイン会ピープル』より一部抜粋
『ドン・ペリニヨン・ロゼ 2004』
シャンパンを発明した修道士。ドン・ペリニヨンにちなんで名付けられた。熟成期間が長いことでも知られ、8年以上も瓶の中で寝かせてから出荷。お値段は1本25,000円以上という高級ワイン。
出してきた『ドン・ペリニヨン・ロゼ2004』の開栓を吾郎さんにお願いする樹林さん。実はシャンパンはなるべく音を立てず、泡も出さないよう開栓するのが正式な開け方で、開ける瞬間の『シュッ』という小さな音を「天使のため息」と呼ぶのです。今回の「天使のため息」に樹林さんは拍手で大絶賛。『おじゃMAP!!』の“Goro's Party”では不評でしたがw
そしてシャンパンといえば通常はフルートグラスと呼ばれる縦長のグラスで飲みますが、これほどのものならば赤ワインなどと同じブルゴーニュグラスを使い、香りを楽しみながら飲むのが樹林さんオススメ。
ブルゴーニュグラスで飲むことによって香り立つ『ドン・ペリニヨン・ロゼ2004』の発泡でありながらまろやかで優しい味に吾郎さんも外山さんもしばし例えるのを忘れて堪能……とここで山田くんが乱入。いつもとは違って、今ここで消しゴムハンコを披露。
山田くんの消しゴムハンコ
⇒樹林さんは上手いなと喜んでいらっしゃいましたが、クレイジーケンバンドの横山剣さんに見えたことは内緒です(シーw)
ただ、樹林さんと吾郎さんによってワイングラスに入れるワインの量が多すぎるとクレームは入りましたが、山田くんも飲んでいいですか?と参戦すると、カメラさんも一緒にどうですか?と促す樹林さん。せっかく開栓したワインを余らしてしまうのももったいないと番組スタッフも、同席していた出版社の編集者さんも合流して皆でワイン会。
さらには「とうとう開ける時が来たんですかね、まさかの。だんだん酔っぱらってきたんでやっちゃいましょうか」と自ら『東京ワイン会ピープル』で主人公が嵌ったワイン
『ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ DRC エシェゾー 2009』
数百年の歴史を持つあの「ロマネコンティ」を作る会社が造るワインの一つ。年間生産数も1万~2万本、価格帯も10万~20万円ほどの最高級ワイン。
100年でも保つワインを開けてしまってごめんねという気分な吾郎さん。「開けさせていただいているんだよ、わかる? この人たちまだ100年は生きられるんだよ」と興奮に立ち上がって力説する吾郎さんに、落ち着いて座ってと促す外山さんが素敵ですw
樹林:そうなんですよ。くっついて離れない。
吾郎:くっついて舌から離れてくれない。
樹林:ず~っとまだ余韻が残ってる。ちょっと飲んだだけで凄いですね。
吾郎:そんなに気難しいとか、その何か偉そうじゃないでしょ。実際飲むとすごく優しくて、寄り添ってくれるからほっとしますね。
樹林:そうなんですよ。
吾郎:何かありがとう、寄り添ってくれて。ここのレベルに降りてきてくれてんだよ、この人は。寄り添ってくれてるんだよ。すごくないですか。
樹林:素晴らしい。
しばしワインの味を堪能し、呆然の吾郎さん。また機会がありましたら、樹林先生のアシスタントとして頑張りたいそうです。というわけで、2週にわたって貴重なワインを次から次へとスタッフも含めてご馳走してくださいました樹林先生、ありがとうございました。
そして次週は、発売から5ヶ月で135万部を突破した話題の著書「漫画 君たちはどう生きるか」を描かれた羽賀翔一さんが登場。
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— 樹林伸(小説・東京ワイン会ピープル発売中) (@agitadashi) 2017年11月29日
稲垣吾郎くんが使ってるこのグラスは、神の雫ワインサロンオリジナルグラスです(^^)
「神の雫ワインサロン(https://t.co/a8eokYdSbS)」で買えます。
いよいよ、明日の深夜放送です。番組で使われているグラスは、神の雫ワインサロン( https://t.co/5yJqKDYONx) のオリジナルグラス。うっかり割っても1回は新品がまた届き、それ以降も原価でずっと買える「生涯を添い遂げるグラス」です。デザインは亜樹直姉弟が半年がかりで設計しました。 https://t.co/ZerwTYeiGh
— 樹林伸(小説・東京ワイン会ピープル発売中) (@agitadashi) 2018年1月17日