『うんこ漢字ドリル』と『ゴロウ・デラックス』
2017年8月24日放送の『ゴロウ・デラックス』第262回目のゲストは、ある言葉ばかりを使って日本中で大ヒットした漢字ドリルの作者、古屋雄作さん(40歳)
そんな古屋さんをお迎えしての今夜の課題図書は、274万部以上の大ヒットで話題の
その中身はといえば、
他にも具体的な例文としてはこちらを参照⇒うんこ漢字ドリルのシュールな例文10選!
今、このうんこを使った例文が小学生に大人気。発売から5ヶ月が経った今も本屋では『うんこ漢字ドリル』のコーナーがあるほどの人気ぶり。
その作者である古屋さんは普段は映像ディレクターなのですが、その仕事の傍らで2003年には「うんこ川柳」をHPで発表⇒うんこ川柳
そのうんこ川柳を企画として出版社やテレビ局に売り込むも引っかからず。しかし、それが出版社の目に止まり、2015年に「うんこ」を使って教育教材を作りましょう!と打ち合わせを重ねた結果、『うんこ漢字ドリル』が誕生したのです。
274万部以上という大ヒットに対し、古屋さんご自身は自分の好きなことをした結果に驚いているそうです。そんな古屋さんが『うんこかん字ドリル 小学1年生』の1ページ目に綴った熱い思いを、外山さんが朗読します。
しかし、同じ文字をただ延々と書き続けるだけでは、子どもにとって集中力の続かない"作業"になってしまいます。
本書が目指したのは、書き込むことが楽しくなる漢字ドリル。
日本一楽しい学習書です。
"うんこ"という単語を大人は忌避しがちかもしれませんが、子どもにとっては気持ちが盛り上がる言葉であり、口にするだけで、楽しくなる魔法のような言葉でもあるのです。
“勉強するのはつらいことじゃない。とっても楽しいことなんだ”
そんなふうに、勉強への意識が変わり、笑顔で机に向かう子どもたちが増えることを、心から願っています」
うんこに着目したきっかけ
古屋さんがなぜ「うんこ」に着目をしたのかといえば、「うんこ」という言葉が持つ中毒性があると思ったから。古屋さんの精神年齢が低かったのかもしれませんが、小学生時代は、特に男の子たちは「うんこ」という言葉に笑っていたはずが、成長するに従い、そんな言葉で笑うの恥ずかしくないか?と皆も「うんこ」から遠ざかっていき、その寂しさが心の叫びとなり、うんこ活動に結びついていったのかなと(吾郎:そんな真面目な顔で言われてもw)
うんこ漢字ドリルの原形を公開!
ちなみに当初予定していた「うんこ漢字ドリル」のデザインは、
完全なるうんこ型でこれが本屋にあれば子どもが食いつくと丸みにもこだわって作ってみたものの、吾郎さんが言うように使いづらいというか、本棚に入れにくいというか、本屋さんもどこに陳列していいのかがわからず、また値段も高くなるためにあえなく却下となったのでした。
「漢字ドリル」としてのこだわり
面白さだけでなく、機能性にもこだわってきた「うんこ漢字ドリル」
きちんと「漢字ドリル」として使えるのかにもこだわり、うんこが嫌な感じにならないポップなデザイン、書くマスもお子さんが書きやすい大きさとなる2cmを取り、書き順のところでも書き順の数字が入り、矢印も入り、コメントも入っているのが漢字ドリルとして文句がつけられないよう頑張った自慢ポイントなのだとか。
BESTうんこ例文
そんなこだわりぬいた「うんこ漢字ドリル」3018個の中から、古屋さんが選んだBESTうんこ例文を紹介。
小学5年生のドリルより
「うんこを漏らした政治家の💩持率が、なぜか上がった(💩の部分を漢字に)」
⇒これは「うんこ漢字ドリル」の明るく、楽しい世界観にしたかったのでポジティブなものを扱いたかった(吾郎:ほっこりするよね、実際は大変だけど)
小学2年生のドリルより
「春らしい色のうんこだ(春の振り仮名を書く)」
⇒ポイントとしては嫌悪感をなくすということで、臭い、色、食べるというNGワードから離れて、抽象的な物体にしたかった。(外山:春らしいといえば若草色……でも本当にそれが出ちゃったら病院に行ったほうがいいw)
小学4年生のドリルより
「花💩が入らないように、鼻のあなをうんこでふさいでおこう(💩の部分を漢字に)」
⇒一番くだらないw
そうこうしているうちに小学生時代に好きな女の子に対する「うんこ」にまつわるトラウマエピソードを思い出す吾郎さん。とはいえ、これは以前にもTVで話したことがあるので、ファンは結構知っているお話なんですが、「うんこ」でがっつり思い出し、ためらいもなく語ってしまうのが吾郎さん。詳細については紹介するネット記事に記載されていますのでそちらでご確認ください。
編集プロに叱られた例文
「うんこ漢字ドリル」の面白い3018個の例文は、約30年近く数々の教育経済の文法やコンプライアンスをチェックしてきた教育図書専門の編集プロが目を通したそうです。
上の青は文法的な直しで、赤はコンプライアンス的な直しだそうです。
「子どもたちがうんこを壁に投げて遊んでいる」
(外山:なぜダメだったのかを考えてみたいんですけど。
吾郎:そんなこと言ったら他にもダメなのいっぱいある!)
×これは街を汚す行為なので犯罪です。
(吾郎:なるほど……他にもあるんじゃないかな?)
「子どもたちがうんこに土をかけてあそんでいる」に変更。
「校長が朝礼でうんこを始めたため、大混乱となった」
×校長という身近な人物の奇行は現実と重ねやすいので避けたいです。
(吾郎:おじいちゃんが💩室のど真ん中でうんこをしている。と変わらない。身近な人物で奇行でしょw紙一重)
「彼は危険を承知で猛獣のうんこに近づいていく」
×猛獣に近づくのは危険です
「大男が斧で巨大なうんこを叩き割る」
(吾郎:なんでダメなんですか。“ものすごい筋肉をしている男が、かわいいうんこをしている”と変わらない)
×大男=不審な、おそろしい人を連想させます。
「もううんこを口に隠すしか手段がない」
(吾郎:花粉が入らないように、鼻のあなをうんこ……と一緒じゃんw)
×衛生上、避けたいです。(吾郎:衛生上、全部ダメ!だって“うんこをラップに包んで保存しましょう”もダメじゃない。他の冷蔵庫の食品と一緒に並んで。
外山:ラップしてってところが大丈夫なんじゃないですか?多分。
吾郎:ああ……)
「うんこ漢字ドリル」に隠された感動の例文
いよいよ全てのうんこを片づける時がやって来た。
片道だけうんこを運び、帰りは手ぶらで歩いた。
部屋の片方のかべをうめていたうんこが全てなくなった。
庭に作ったうんこの墓に花を供える。
うんこを必要とする全ての人々に、うんこを供給したい。
子供たちがうんこうんこと笑っている。
うんこがなくなった翌日、ぼくは落ちこんだ。
うんこがなくなった翌週、ぼくは泣いていた。
うんこがなくなった翌年、ぼくは中学生になった」
感情を込めてしっとりと朗読する吾郎さんに、クスクス笑い声を立てる古屋さん。
かけがえのないうんこという存在から、大人になるための別れのときが、映画「STAND BY ME」のようなそういうものに思えるとしみじみ語る古屋さんに、“片道だけうんこを運び、帰りは手ぶらで歩いた”って『STAND BY ME』じゃないよねと冷静な吾郎さん。さらに外山さんが、でも結果、お別れできなかったからこれ作ってるんですよね!?と容赦なし。うん、その通りだw
次回作は
これでまた教材を作ってほしいですねと語る吾郎さんに、作ってほしいというお話はいっぱい頂いているのでうんこ英会話はいけるのかなと想定している古屋さん。英語の教科書の文章はすごく普通なので、そこならうんこが入る余地はありそうだとw いずれうんこ英会話という教材を本屋で見かける日が来るのかもしれません。
山田くんの消しゴムハンコ
いつもはたくさん頑張る山田くんも、うんこではさすがにそれほど広がらず、うんこの哀愁を表現するという手段にw
今回は「うんこ漢字ドリル」という、なんというか表現に困る部分もあるのかなと思いきや、冒頭からうんこ、うんこを連発する吾郎さんに、ためらうことなくうんこと発する外山さん。そしてその内容を楽しむMCと番組スタッフの皆さんとで盛り上がった30分でした。ただ盛り上がるだけでなく、くだらない内容だからこそ、文法に、コンプライアンスがしっかりと考えられているのがわかったのも面白かったです。こうやって編集など裏方の仕事がわかるのも、『ゴロウ・デラックス』ならではないでしょうか。
というわけで、これからもこの素敵な仲間たちと番組が続けられるよう、いつものように感想をお願いします。
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